パプリカの感想。


まず、こんな作品は今敏以外には作れない。
これまで今敏の作品を観てきて、このパプリカを今敏が映像化するのは必然だと思える内容でした。
ただ、目新しさという部分は若干薄れたように見え、マンネリが脳裏によぎったのも事実です。


映像。
まずOPがなんとも今敏×マッドハウスらしい出来。
パプリカが飛び跳ねる姿はパーフェクトブルーを彷彿とさせました。
ただ、終盤にかけては妄想代理人を払拭しきれない印象。
これはストーリーにも同様のことが言えそう。
悪夢の行進も、イノセンスとかぶりつつも見劣りしてるし、なんか垢抜けない印象でした。
声優陣も作画陣も結構かぶっちゃってるし。


ストーリー。
難解なようで、出来事をそのまま観たままに解釈すれば理解できる、理解すればいいものかと。
ただ、主食を一品だけ出された感じで、後から思い返すとなんか物足りない感じがした。
この辺は原作を忠実に再現したのかもしれないのだけど、未読なので分からず。


どちらにしても、唯一無二の「夢」世界を今敏は完全に築き上げました。


余談ですが、東京ゴッドファーザーズに続いて声優出演の江守徹
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%9F%E5%AE%88%E5%BE%B9
もっとアニオタも声オタも、この人リスペクトしていいと思うんだ。
こんなに分け隔てなくアニメに理解を示してくれる役者さんはそうはいないよ。